女性化乳房

女性化乳房とは

【女性化乳房でお悩みの方】
女性のように、乳房に膨らみがある状態を女性化乳房といいます。原因は様々ですが、大きく二つがあります。一つは脂肪が多いため膨らんでいるというもの、もう一つは、乳腺が発達しているため膨らんでいる、というものです。また、両側の乳房に症状が現れる場合が一般的ですが、片側のみに症状が現れる場合もあります。

女性化乳房ってどんなもの？

種類は、真性女性化乳房（乳房自体が発達したもの）と、偽性女性化乳房（肥満により脂肪がついたもの）、およびその両方の種類に分かれます。

女性化乳房の分類

真性女性化乳房

真性女性化乳房とは、乳腺の発達により、女性の胸と同じように男性でも胸が膨らんだ状態です。同時に脂肪も多くなる傾向があります。
偽性女性化乳房

偽性女性化乳房は、肥満により皮下脂肪を付き、女性のように胸が膨らんだ状態です。

手術方法

乳腺・乳房脂肪除去（胸オペ）

胸の脂肪・乳腺を切除し平らな胸へ。同時に乳輪・乳頭の縮小も可能。

①麻酔をします。
②乳房下縁から脂肪吸引を行い、脂肪の層をしっかりと取り除きます。
③乳輪下縁を切開し、乳腺を取り除きます。
④縫合して終了です。

※傷を目立ちにくくするため、乳輪の中に収まるような傷にしています。（切除する乳輪が多い場合は、傷が乳輪の外に出る可能性があります）

1.最初に、乳房下縁から脂肪吸引を行います。脂肪による胸のボリュームを減らします。

2.術後イメージ

メリット

・小さな傷で乳腺と脂肪をとり胸を小さくできる
デメリット

・小さい傷は残る
・皮膚のあまりは取れない
・止血が困難なため血種の可能性が高い
・乳頭壊死のリスクは一定の頻度であります
・胸の大きい方、たるみの強い方は適応外の可能性がありますので、診察での判断となります

乳房切除（胸オペ）

【乳輪・乳頭温存法】

乳輪・乳頭を温存し、乳房の縮小を行う方法です。余分な乳腺組織や余剰の皮膚を切除して乳房を小さく整える方法です。乳房の余分な皮膚やたるみと脂肪を取り除き、下がっている乳腺を引き上げて固定します。同時に乳輪や乳頭の位置も上部に移動させ整えることで、小さくバランスの良いバストが形成できます。
＜適応対象＞皮膚のたるみが強い方。乳房の脂肪が多い方。

1.最初に、乳房下縁から脂肪吸引を行います。脂肪による胸のボリュームを減らします。

2.イカリ型にデザインします。

3.乳輪、乳頭の位置を変えながら、余分な皮膚と乳腺を取り除き、乳房を小さくしていきます。

4.このような形の傷跡になります。

メリット

・乳輪、乳頭が温存される
・乳房のたるみが改善する
デメリット

・見える位置にイカリ型の傷ができる
・乳頭壊死のリスクは一定頻度であります
　※上部、C領域の乳腺は残る

【全切除法】

完全に乳房を切除する方法です。乳輪・乳頭も切除して取り除きます。(両側ともに行います。)

1.紡錘形にデザインして、乳輪・乳頭と合わせて、乳腺と皮膚を切除します。

2.このような傷跡が残ります。乳輪・乳頭はなくなります。

メリット

・真っ平らな胸を作ることができる
・乳腺も大部分除去できる
デメリット

・中央に斜に傷が残る
・乳頭、乳輪はなくなる ※もとに戻せない
※他の部位の組織を使った再建手術、アートメイクによる再建方法はありますが、当院では行っておりません。

※大きさのある乳房の場合は1週間ほど間を空けて2回に分けて行う場合があります。

その他

乳輪縮小

乳輪を小さくします。乳頭の大きさは変わりません。

乳頭縮小（高さ）

乳頭の高さを低くします。

乳頭縮小（大きさ）

乳頭の横幅を小さくします。乳輪の大きさ、乳頭の高さは変わりません。